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NFTで得られるのって,結局のところ何? bitFlyerの加納裕三氏と2ちゃんねる創設者の西村博之氏が激論を交わしたトークセッションをリポート
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印刷2023/07/25 21:49

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NFTで得られるのって,結局のところ何? bitFlyerの加納裕三氏と2ちゃんねる創設者の西村博之氏が激論を交わしたトークセッションをリポート

 本日(2023年7月25日),東京国際フォーラムで開幕したWeb3カンファレンス「WebX」において,「ビットコイン・Web3は世の中に必要か?」と題したトークセッションが行われた。モデレーターを務めたのは,tonari代表取締役CEOで映像ディレクターの高橋弘樹氏。登壇者はbitFlyerのCEOであり日本ブロックチェーン協会では代表理事を務める加納裕三氏,そして2ちゃんねる創設者の西村博之氏だ。

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加納裕三氏
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 冒頭,加納氏はブロックチェーン技術を「データが消せないデータベース」と定義し,ブロックチェーン技術を使ったサービスやインフラそのものがWeb3であると説明。そのうえで暗号資産やWeb3などが社会において「必要」であるというポジションを明確にした。続いて西村氏はこれらについて,「面白いかどうか」「便利になるものがあるかどうか」という点では肯定するが,「それで金を儲けたい人以外には,なくても誰も困らないのではないか」という,懐疑的な立場であることを明かす。
 これによって,両者が異なるポジションから,ビットコインやWeb3を取り巻く現実的な課題について意見をぶつけ合うという構図が生まれた。

 とくに白熱したのは,NFTに関する話題だ。西村氏はNFTについて「今までできなかったように見せかけているだけで,結局今までと同じ技術」だという点が気になるのだという。例えば現状のNFTは「イーサリアムなどの通帳上にNFTを載せたとして,そのNFTを扱っている会社が潰れたら,よく分からないデジタルデータがブロックチェーン上に残るだけで回収できないのではないか」と疑念を表明する。
 これに対して加納氏は,NFTマーケットプレイスの「OpenSea」を例に出しつつ,「例えOpenSeaが潰れたとしても取り引き記録はブロックチェーンに残っており,秘密鍵を自分で管理するノンカストディアル型のウォレットであれば,別のマーケットプレイスでも自分のものであるという証明はできる」と説明。

西村博之氏
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 ここから,NFTを所有したときに得られる権利は何か? という議論へ突入する。西村氏が,Twitter創業者ジャック・ドーシー氏による最初のツイートがNFTとして売買された件を例に,「その記録がイーサリアムのブロックチェーン上に残っていたとしても,Twitter上の発言の権利が誰にあるのかは客観的な説明ができない」と語ると,加納氏は「自分がオーナーであると主張することはできるが,著作権を持っていると証明できるものではない。ただし,移転できる権利は持っている」と回答。
 そのうえで,民法上,デジタルデータは所有権の対象外であり,NFTを手に入れることで得られるのは「所有感」であると説明。さらに,実際にNFTを買ったとして何の権利を得られるのかはあいまいな状態であり,だまされる人が出てくることへの懸念は,西村氏と同様に抱いていると語っていた。

 このほか,高橋氏が現状のビットコインは投機目的で取り引きされることが多く,便利に使用するために持つ人は少ないのでは? と疑問を投げかけると,加納氏が「ビックカメラがビットコイン決済に対応したりはしているが,それがはやっているわけではない。基本的には投機目的だが,使うとするならWeb3の世界」であると語る。
 すると西村氏は,Web3ゲームの決済に仮想通貨を使うモデルが出てきても,(アプリの場合)Appleがリジェクトするようになったことで,Web3の技術でゲームが面白くなる……というのは難しい世界になっているとコメント。そのうえで「STEPN」iOS / Android)を例に,以前のように1日歩くと1万円もらえるというようなものではなく,現在の1日100円〜200円を得られるぐらいの,「儲からない世界」のほうが,Web3の面白い使い方が増えるのではないかと語る。

 そしてセッションの最後には,加納氏が今回のテーマについて「可能性はあるがリスクもある。何倍になるとか,(必ず儲かると)保証する,などと言う人のことは避けたほうがいい」と警鐘を慣らしつつ,「Web3は発展途上ではあるが,さまざまなユースケースが生まれ,将来的に社会インフラになればいい」と未来へ期待を寄せていた。

「WebX」公式サイト

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