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印刷2023/08/02 20:56

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Web3ゲームをどう作り,どう届けるか。スクウェア・エニックスが「資産性ミリオンアーサー」「SYMBIOGENESIS」で狙い,学んだこととは?

 2023年7月27日,CoinPostとLCA GAME GUILDがRED° TOKYO TOWERで開催した「JAPAN Web3 Game Summit」(「WebX」のサイドイベント)で,スクウェア・エニックスによるパネルディスカッション「The Web3 Strategy of SQUARE ENIX 【最先端】スクウェア・エニックスが見てきたWeb3の世界」が行われた。

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 登壇したのは,スクウェア・エニックスのブロックチェーン・エンタテインメント事業部の事業部長であり,「資産性ミリオンアーサー」プロデューサーの畑 圭輔氏,「SYMBIOGENESIS」プロデューサーの玉手直之氏,そしてマーケティングチーム マーケティングディレクターの岩井啓晃氏の3名。畑氏と玉手氏からは,二人が手がけるタイトルが生まれた経緯や概要の説明,岩井氏からはWeb3ゲームのプロモーションにおける苦労話などが,LCA GAME GUILDのマーケティングディレクター 川口美樹氏の司会のもとで語られた。

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 スクウェア・エニックスがdouble jump.tokyoと共同開発している「資産性ミリオンアーサー」は,スクウェア・エニックスにとって初のNFTプロジェクトだ。
  プロデューサーの畑氏は,他社でPlayStation向けのゲーム開発やミドルウェアソリューション,遊技機の開発などを経験し,さらにCocos2dに関する著書の執筆などを経て,2012年にスクウェア・エニックスに入社している。2017年ごろからブロックチェーンのリサーチを始め,2021年に「資産性ミリオンアーサー」のプロデュースをすることになったのだという。
 ちなみに畑氏は幼少期からシールや食玩を買うのが好きだったそうで,そうした“集める体験”をデジタル化したいという,「プライベートな欲望を会社のお金で作らせてもらった」のが,「資産性ミリオンアーサー」であるという。同作は,このパネルディスカッションが行われた7月27日の時点で,プレイヤー数は2.3万人,累計15.5万枚以上のNFTシールを販売済み,さらにゲーム内でプレイヤーが作成したNTFシールは120万枚にのぼるなど,コミュニティも含めて盛り上がっている状況だそうだ。
 なお,「資産性ミリオンアーサー」でLINE NFTを利用することになった経緯については,ゲーマーや一般の人にとって「ブラウザ拡張を入れて,ウォレットを作って……」といった手順にハードルの高さを感じたことが大きく,「LINEであれば(スマートフォンを持っていれば)大体の人が使っている」というのが判断基準だったとのこと。
 苦労話では,デジタルシールというジャンルを立ち上げたのは,“コレクターになってほしい”という思いからだったが,「本当に価値が上がるのか?」といった,高値で売り抜けを狙う人の声が多かった点に言及していた。しかし,今年4月に販売した第6弾はこれまでで最も売れており,投資系のプレイヤーもプロジェクトを応援してくれるようになってきたと捉えているそうだ。

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「資産性ミリオンアーサー」公式サイト


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 「SYMBIOGENESIS」は玉手氏によると,「体験できるNTFアートプロジェクト」としてプロジェクトがスタートしたという。「アートを見るといろいろなキャラクターがいて,状況がある。それを見ながら『これは何だろう?』と考察するような遊び」を目指しているそうだ。
 また,舞台となる浮遊大陸に配置されているキャラクター一人ひとりに短編の物語があり,それらを読み進めていくことで一つの大きな物語につながっていくとのこと。なお,NFTを持っていなければ読めない物語なども用意されるそうだが,そこはプレイヤー同士の情報交換などで補ってほしいといった構想が語られていた。さらに浮遊大陸に隠されているアイテムを探すといった要素もあるとのこと。
 玉手氏によると,このプロジェクトで実現したいのはWeb3でIPを作ることであり,スクウェア・エニックスが得意とする“物語”や“世界観”と,“二次創作”の架け橋になり得るものとしてブロックチェーンの活用を決めたそうだ。ちなみに企画の元ネタにあるのは「ウォーリーをさがせ!」であることなども語られていた。

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「SYMBIOGENESIS」公式サイト


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 マーケティングを担当する岩井氏は,「資産性ミリオンアーサー」はコンテンツの特性,日本国内市場のみでの展開ということを鑑みて,従来のスマートフォン向けゲームの延長線でマーケティングを考えていたそうだが,それがまったくハマらなかったという。
 その理由として,「スマートフォンやコンシューマ機,PCで遊んでいるお客様を,ブロックチェーンゲームやNFTゲームに転換させるのには予想をはるかに上回るカロリーが必要だった」と語る。従来のスマートフォン向けゲームの場合,認知を得て興味や関心を引くことができれば,App StoreやGoogle Playですぐにダウンロードして遊んでもらえるが,「資産性ミリオンアーサー」では興味・関心までは引くことができても,その先のハードルがまだまだ高いという実感があったそうだ。
 一方,「SYMBIOGENESIS」については,初期から「アートプロジェクトとして売っていく」ことを念頭に,アートの価値を資産としていかに高めていくかを含めた戦略を練っているそうだ。


 最後に今後の展望として畑氏は,「SYMBIOGENESIS」は6章までやると発表していることもあり,「そこまでしっかりやり切りたい」,「資産性ミリオンアーサー」は「5年,10年と続けると思っている」とコメント。目標を掲げ,(SNSなどを通じて)ファンと共に熱を高めていくことをしっかり続けていきたいと語っていた。

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