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インディーズゲームの小部屋:Room#495「20XX」
自宅の門のところでセミの抜け殻を見つけて,しみじみと夏らしさを実感している筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第495回は,Batterystaple Gamesの「20XX」を紹介する。本作は,毎回ランダムで生成されるステージを多彩なパワーアップアイテムを駆使して攻略していく,「ロックマンX」風の横スクロールアクションだ。昔は家の周りでいろんな昆虫を見かけたけど,最近はめっきり少なくなりましたなあ……。
時は西暦20XX年……本作ではこれ以上の詳しい背景説明がないため,ストーリーはよく分からないが,ともかくプレイヤーは女の子ロボットのニナと,男の子ロボットのエースという2人の主人公のどちらかを選び,敵のロボット軍団に立ち向かうことに。2人はそれぞれメインウェポンが違い,ニナがショット,エースがブレードを使った近接攻撃となっている。ゲームに慣れないうちは,離れた場所から攻撃できるニナを選ぶのがオススメだ。
ノリの良いBGMと,ほどほどにレトロな感じの2Dグラフィックスが魅力の本作だが,最大の特徴は,上述のとおりステージが毎回ランダムで生成されるという点。次々と現れる敵を倒しながら,ジャンプやダッシュ,壁を使った2段ジャンプなどを駆使してステージを進み,最後に待ち受けるボスを倒すのがゲームの目的となる。
途中にあるショップや自販機では,敵を倒すことで手に入るナットを使ってパワーアップアイテムなどを購入できる。パワーアップアイテムは宝箱からも入手でき,ライフ(体力)の上限アップや攻撃力の強化,新たなメインウェポンや敵の攻撃を防ぐシールド,空中ダッシュやホバリングなど,その数は100種類以上と非常に多彩。また,各ステージのボスを倒すと,クリア時の報酬としてボスが持っていた武器を入手できる。
手に入れたボスの武器はサブウェポンとして使えるようになるが,強力な反面クセのあるものも多く,使用するにはエネルギーが必要だ。とくに使うつもりがなければ,代わりにほかのアイテムやナットを報酬にもらうこともできる。
ただし,こうして集めた武器やパワーアップは敵に倒されるとすべて失われ,ゲームの進行状況もリセットされてしまう。唯一,持ち帰れるのは“ソウルチップ”という通貨のみで,拠点ではこれを使って1回限りのパワーアップや,特定のゲーム難度でのみ使える永久アップグレードを購入できるが,せめてコンティニューさせてほしかった……。
ステージが自動生成されると言っても,まったく見たことがないようなものができあがるわけではないが,ロックマンXとローグライクをミックスさせたようなゲームシステムはなかなか新鮮で,完成度の高いゲームに仕上がっている。全体的にシビアなジャンプアクションが多いなど,ゲーム難度はやや高めだが,アクションゲームファンにはぜひお勧めしたい一本だ。そんな本作はSteamにて1480円で発売中なので,興味を持った人はぜひどうぞ。
■「20XX」公式サイト
http://batterystaplegames.com/- この記事のURL:
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