連載
インディーズゲームの小部屋:Room#486「History2048」
明日(2017年6月29日)で連載開始から丸10年となる「インディーズゲームの小部屋」の第486回は,purplElephantの「History2048」を紹介する。本作は,ボード上のパネルをスライドし,同じパネル同士を隣接させて消していくというパズルゲームだ。連載11年めも,よろしくお願いしますよ。
上述のとおり本作は,4×4マスのボード上に置かれたパネルを動かし,同じもの同士を揃えて消していくという絵合わせパズルの一種だ。以上,説明終わり。10年も頑張ったし,たまには早めに切り上げてもいいよね?
……というわけにもいかないので,もうちょっとだけ説明を続けると,本作の大きな特徴は,それぞれのパネルが歴史上の1シーンを描いたミニチュアになっている点だ。
パネル上では,人類が火を発見したところから始まり,マンモス狩り,古代エジプト,トロイ戦争,古代オリンピック競技会といった歴史シーンが,ローポリゴンの3Dモデルで再現されている。そして,同じシーンのパネル同士を重ねると,それらが合わさって1つのパネルになり,次の時代へと変化する仕組みだ。
こうして,パネルの数を減らすと同時に歴史を進めていき,どれだけスコアを獲得できたかを競うというのがゲームの目的。パネルを1回動かすごとに,新しいパネルが1枚出現するので,手際よく消していかないと,あっという間にボード上がいっぱいになってしまう。ゲームを進めるにつれ,さまざまな時代のパネルがボード上に並ぶことになるので,そのぶん,同じもの同士をマッチングさせるのが難しくなるのもやっかいだ。
ルールは単純明快だが,本作ではパネルを操作すると,いっぺんにすべてのパネルが障害物にぶつかるまで移動するので,なかなか思うようにパネルを揃えられなかったり,意図せず複数のパネルを一度に消せたりすることがあり,中毒性はかなり高い。パネルを進化させると次にどんなシーンが見られるのかが興味をそそることも相まって,つい時間を忘れて熱中してしまった。
一度,アンロックしたパネルはライブラリに登録され,いつでも見られるようになるので,これを埋めていくのも楽しみの一つ。筆者はどうしても,イエス・キリストが十字架を背負ってゴルゴダの丘を歩くシーンまでしか進めなかったが,この1つ前はカエサルの死のシーンなので,これでようやく紀元前が終わり,西暦が始まるというところ。ライブラリのシルエットから察するに,まだまだ折り返し地点であり,この先も含めて15種類以上の歴史シーンがありそうで,続きが気になって仕方がない。
ちょっとした時間で遊べて,気づけば夢中になってしまうという,パズルゲームのお手本のような本作。Steamにて,PC版が198円で発売されているほか,iOS版とAndroid版もあるので,パズルゲーム好きな人はぜひどうぞ。筆者も腕を磨いて,全部のパネルを見てみたいと思う。さあ,もう1回挑戦だ!
■「History2048」Steamストアページ
http://store.steampowered.com/app/654570/History2048__3D_puzzle_number_game/
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