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一国一城の主となれ!「信長の野望 Online 〜天楼の章〜」で追加される「築城」や「称号」「新技能」など,新コンテンツの面白さを聞いてきた
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印刷2019/01/23 00:00

インタビュー

一国一城の主となれ!「信長の野望 Online 〜天楼の章〜」で追加される「築城」や「称号」「新技能」など,新コンテンツの面白さを聞いてきた

 コーエーテクモゲームスは,同社がサービス中のMMORPG「信長の野望 Online」(以下,信On)で,新たな拡張パック「信長の野望 Online 〜天楼の章〜」PC / PS4 / PS3。以下,天楼の章)を本日(2019年1月23日)にリリースする。

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 約2年半ぶり,9つめとなる拡張パックである天楼の章は,戦国時代とは切っても切り離せない「城」をテーマとしたアップグレードとなり,プレイヤーの一人一人が自分の思い描く城を建てられるのだという。

 なんともスケールの大きな話だが,実際のところ,どこに,どうやって建てるのか。そして,城を建てた後で何ができるのかと疑問も湧いてくる。そこで,天楼の章の開発大詰め(2018年12月22日収録)であろう忙しい時期ではあるが,信Onのディレクターを務める川又 豊氏に,天楼の章の詳細について話を聞いてきた。拡張パックの話だけでなく,2019年の大きな流れについての話も聞けたので,その内容をお届けしよう。


築城システムで自分だけの城を建造。いずれはプレイヤー同士での城攻めも可能に


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。2019年1月23日にリリースされる拡張パック「天楼の章」は「城」がテーマだと聞いています。それ以外にもコンテンツが詰まっているそうですが,改めて拡張パックのコンセプトから教えてください。

川又 豊氏(以下,川又氏):
 天楼の章は,城を中心に変化,革新する戦国世界をコンセプトとしています。
 コンテンツとしては,自分だけの城が造れる「築城システム」,120以上の「技能の追加」,そしてプレイヤーが称号を掲げられる「称号システム」の3つが天楼の章の柱となります。

信長の野望 Onlineディレクター 川又 豊氏。推し城は地元の小田原城。復興中の熊本城や,リニューアルされた姫路城なども大好きとのこと
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4Gamer:
 それでは「築城システム」から教えてください。自分だけの城が造れるのは嬉しいというか,プレイヤーとしては,ついに一国一城の主になれるという感じですが。

川又氏:
 最初に,なぜ「城」を天楼の章のコンセプトにしたかという理由からお話したほうがいいかもしれませんね。戦国時代が好きな方は,お城が好きな方も多いと思います。私もそうなのですが,実際の城に行くと「どうやって攻めるか」をイメージしながら見て回ることが結構あると思うんですよ。

4Gamer:
 パンフレットで城の敷地を見るだけでも楽しめそうですね(笑)。

川又氏:
 ええ(笑)。俯瞰図を見るだけでワクワクします。そういった楽しみを表現したいという発想から天楼の章はスタートしています。城をどう攻略しよう,攻められたらどう守ろう,みたいな知恵比べ的な楽しみ方ができるゲームにしたいと考えました。

4Gamer:
 なるほど。攻略だったりと,気になるワードが出てきましたが,そもそも城をどこに,どのようにして造っていくのでしょうか。

川又氏:
 場所ですが,自分専用となる領地があります。そこに,水田畑や伐採所,石材所,たたら場など,築城に必要な資源を得られる施設を建てます。そして,集まった資源を使い,天守や城壁,門,街道を整備していくというイメージですね。

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4Gamer:
 聞いた感じだと,いわゆる村ゲーのような印象がありますね。

川又氏:
 一言で分かりやすく伝えるなら,それが近しいと思います(笑)。ですが,信OnはMMORPGですから,領地を3D視点で歩けるわけですよ。

4Gamer:
 ああ,実際に歩けるというのは楽しそうです。

川又氏:
 ほかにもMMORPGらしい世界とのつながりが,ほかのゲームにはない要素だと考えています。

4Gamer:
 なるほど。この領地は,天楼の章を購入したプレイヤーであれば,誰でも手に入るんですか。

川又氏:
 天楼の章へアップグレードをしたアカウントであれば,ゲーム内でクリアが必要な条件などはなく,1市民IDにつき1つの領地を入手できます。これは,以前,城下町という仕組みを入れたときと同様ですね。

4Gamer:
 複数のキャラクターを所持していたり,同じ市民IDで複数のアカウント()を作成していたりした場合は,どうなるのでしょうか。

※コーエーテクモゲームスが運営するポータルサイト「GAMECITY」では,ポータルサイト全体のアカウントである「市民ID」を取得したうえで,各タイトルのゲームアカウントを登録/取得する

川又氏:
 最初に領地を入手したキャラクターが城主になりますが,「天楼の章」にアップグレードしたアカウント内のキャラクターであれば,任意に城主を変更できます。そして城で得られるメリットは,市民ID内のアカウント/キャラクターにも共有されます。

4Gamer:
 分かりました。実際に城を造っていくのは大変だと思うのですが,先ほど話されていた水田を最初に作って資源を溜め,地道に領地を開拓していく……みたいな流れになるのでしょうか。

川又氏:
 さすがに水田1個からのスタートは厳しいので,最初のチュートリアルをクリアすることで,必要最低限の資源が支給されます。また,資源は敵の城を攻めて獲得することもできます。

4Gamer:
 敵の城を攻めるということは,PvPコンテンツになるんですか?

川又氏:
 PvPではなく,自身の城の施設で兵士を増やし,彼らを使って相手NPCの城を攻略します。

4Gamer:
 なるほど,そこも村ゲーをイメージすると分かりやすそうですね。つまり,プレイヤーキャラクターのレベルがいくつであっても,城を攻めるには自身の城(兵力)を強化する必要があるわけですか。

川又氏:
 そうです。また,リリース当初はNPCの城や砦などをミッションとして攻略することになります。というのも,皆さんの城が成長してからでないと,プレイヤー同士の城攻めは面白くないですから。プレイヤー同士の城攻めは段階的にリリースしていく計画になっていて,春ぐらいに実装できたらと考えています。

4Gamer:
 プレイヤー同士での城攻めと聞くと気になるのが,戦闘で破壊された施設がどうなるのかということです。城を攻め落とされると,建物が焼け落ちたり……みたいなことになるのでしょうか。

川又氏:
 落城したらまた1から,というようにはしていません。ただ,ビジュアル的には城が燃えてしまいます。

4Gamer:
 燃えはするけど,残っているんですね。とはいえ,資源は持っていかれますよね?

川又氏:
 そうですね,やられた分だけの資源が奪われてしまいます。ただ,壊された施設の復旧については,コストはかかりません。

4Gamer:
 それは助かります。攻略したプレイヤーは,資源以外に何か得られるのでしょうか。

川又氏:
 新コンテンツの「称号システム」とも関わっていて,攻略を重ねることで資源のほかに新たな称号が手に入ります。

4Gamer:
 「城攻め名人」なんて称号がもらえたら嬉しいですね。城を攻めるのは,いつでもできるのでしょうか。

川又氏:
 ミッションの城はいつでも攻められます。また,城を造っている間にNPCが攻めてくることもあります。

4Gamer:
 攻めてくるタイミングはランダムに?

川又氏:
 ランダムではなく,一定の周期ごとに攻めてくるような仕組みですね。

4Gamer:
 防衛側になった場合,プレイヤーには何ができるのでしょうか。

川又氏:
 防衛側はディフェンスゲームのように,敵が攻め上がってくるところを配置した施設によって迎撃する感じですね。プレイヤーは指示を出すことができず,その流れを見るだけになります。

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4Gamer:
 防衛時の兵士はどうやって増やすのでしょう。

川又氏:
 防衛施設から兵士が出撃しますので,防衛施設の数が増えれば,兵士の数も増えます。あとは弓兵櫓もそうで,櫓の数が増えると敵が壁を攻撃している間に攻撃できる数が増えていきます。

4Gamer:
 なるほど,施設の数が兵数に直結しているんですね。では,先ほど少し話に出ましたが,攻める側は具体的にどのように戦うのでしょうか。

川又氏:
 攻め側はリアルタイムに兵士を出陣させることができます。一度出陣した兵士の動きは兵種別のアルゴリズムで動くので,戦況を見ながら,いつ,どの兵種を,どこに出すのかを考えることになります。

4Gamer:
 兵種にはどのようなものがあるのでしょうか。また,攻め側の兵数の増やし方は,防衛側と同じですか?

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川又氏:
 リリース時は「雑兵」「盾兵」「弓兵」「槍兵」「攻城兵」の5種です。アップデートで騎兵なども追加する予定があります。個人的には大筒などの兵種も欲しいですね。兵数については,その時の城の規模に応じて兵力を集められる兵力の最大コストが決まっています。この最大コストの範囲で集めた資源を使って,どの兵種を,どのくらい集めるか選択することになります。兵種にはそれぞれ特徴があり,雑兵は施設の破壊は得意でコストも少ないですが,やられやすいです。逆に,攻城兵は門や城壁の破壊を得意としますが,コストが高くあまりたくさん用意できません。

4Gamer:
 兵士の出撃場所は制限がありますよね?

川又氏:
 施設に隣接する一定の範囲以外であれば出撃できます。施設を破壊できれば,その分だけ出撃できる場所も増えていくわけです。

4Gamer:
 ということは,外側をうまく崩しながら,より内側に兵士を出撃させるといった戦略が練られそうですね。攻めたプレイヤーが城を落としきれなかった場合は,負けになるのでしょうか。

川又氏:
 いえ,一定時間内に天守を破壊するか,全体で規定量以上のダメージを与えると勝利という扱いになります。また,勝利の仕方によって得られる資源の量が上下します。

4Gamer:
 そのダメージ量に届かなかった場合は,攻めた側はどうなるのでしょう。

川又氏:
 負けとなり退却となります。このとき,攻めた側の資源は減ったりはしませんが,戦闘で減った兵士数を回復させるために時間と資源の消費が必要になります。

4Gamer:
 時間経過と資源消費で兵士数の回復となると,オフライン版の「信長の野望」みたいですね。ところで,通常コンテンツをプレイしているときに,NPCなどから城攻めされることもあるんですか?

川又氏:
 あります。その場合,すぐに攻められている様子に切り替わるといったことはありませんが,あとで結果を確認できます。城攻めの模様を見直せるリプレイモードが実装されているので,それを見ながらどこが自分の城の弱点なのかなど,築城の参考にしてもらえればと思います。


攻められることなく,じっくりと城造りもできる。ただし,城攻めの結果で合戦が有利にも


4Gamer:
 ところで,城はどれぐらいの大きさまで成長,というか発展できるのでしょうか。

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川又氏:
 最終的には,イメージビジュアルにあるような城を造れるようにする計画です。

4Gamer:
 公式サイトで公開されている築城システムの画像を見ると,城というより「寺」や「砦」みたいなイメージだったので安心しました。塀や堀なども作れるようになるんですか?

川又氏:
 初期段階では造れませんが,アップデートを重ねることで塀や堀も造れるようにしますし,拡張でデコレーションもしていけたらと考えています。本丸のあとに,二の丸,三の丸を造り,塀を張りめぐらせて迷路のような城を造ることもできるようにしたいですね。

4Gamer:
 デコレーションですか。

川又氏:
 実在するあの城の天守を作りたいとか,そういった要望を拡張で実現させていければと思います。

4Gamer:
 なるほど。領地の形状を見ると平野のみという感じですが,造れる城は平城のみで山城は造れないのでしょうか。

川又氏:
 山城は検討中です。戦国後期になって築城技術が発展して平城で十分守れるようになるまでは,山城文化というか,山の上に作ったほうが堅牢な城にできましたし。竹田城とか,ああいう城にも憧れはあるので,しっかり検討していきたいと思います。

4Gamer:
 期待しています。ところで,城を建てる領地の広さはアップデートで拡張されていくのでしょうか。

川又氏:
 城にはレベルがあり,そのレベルが一定まで上がるごとに領地も広くなります。また,設置できる壁,資源の施設,防衛や攻撃の兵士の施設など,施設の数や種類も増えていきます。

4Gamer:
 土地が広がると,それに合わせて施設の再配置を考えたくなると思うのですが,施設を潰して,また作り直すとなると資源が足りなくなると思います。施設を動かすことはできるのでしょうか。

川又氏:
 ええ,とくに制限なくできるようにしています。

4Gamer:
 それは助かります。エリアが広くなって,どんな城が造れるのか今から楽しみですね。
 あとは,プレイヤーが造った城を,自分で見て回れるとのことですが,これは実装当初から?

川又氏:
 はい。実際に歩くこともできますし,俯瞰して眺めることもできます。アップデートで天守にも登れるようにしたいですね。上から見下ろして“人がゴミのようだ”みたいな体験もしてみたいですよね(笑)。

4Gamer:
 それは別の城だと思うのですが(笑)。ほかのプレイヤーの城を見て回ることはできないのでしょうか。「俺の城を見てくれ!」といった人もいるのではと思いますが。

川又氏:
 苦労して建てた城を見せたいというのは,プレイヤーの皆さんの心理としてあると思います。ただ,実装当初はいいのですが,プレイヤー同士で城攻めができるようになると……自由に見られすぎるはどうかなと思うので。

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4Gamer:
 ああ,施設の配置を観察されてしまうわけですからね。そもそもプレイヤーからは,城は造りたいけど,攻められるのが嫌だという意見も出てくるだろうと思っています。そうしたプレイヤーへの配慮は何か考えられていますか。

川又氏:
 ほかのプレイヤーの城を攻めると,ほかのプレイヤーからも攻められるという設定を予定しています。攻められたくない,いまはコツコツ築城に力を入れたいというときは,ほかのプレイヤーを攻めないようにして,“攻められない設定”に切り替えます。当然ですが,ほかのプレイヤーの城を攻撃すると,一定期間は攻められない設定に切り替えることはできなくなります。

4Gamer:
 築城中に攻められて資源を持って行かれると,いつまでたっても城が完成しませんし,その設定は助かりますね。NPCからの攻撃はこの設定に関係なく発生するのでしょうか?

川又氏:
 攻められない設定は,プレイヤー同士の城攻めのときの想定なので,NPCからの攻撃を防ぐためのものではないですね。

4Gamer:
 分かりました。城を造ったときのメリットに,国勢への影響があるとのことですが,これはどれぐらい影響があるのでしょうか。

川又氏:
 城を攻めて勝つと,資源とは別に「鹵獲物資」という合戦に影響するリソースが得られます。これを使うことで,合戦時にバフなどの効果が発動します。国勢に直接影響はしませんが,結果として自分の勢力が合戦で強くなることにつながります。

4Gamer:
 となると,同勢力のプレイヤーの城は攻められない? 同勢力の城を攻めるというのも変ですが。

川又氏:
 練習として攻められるようにするかどうかは検討中ですが,基本的に他勢力のプレイヤーの城しか攻められません。信Onは16大名家の争いの世界なので,味方と戦うよりも,戦国らしく敵国と戦うことが主になります。

4Gamer:
 そうですよね。話を戻しますが,城を建てただけでは,国勢には影響を及ぼさないわけですか。

川又氏:
 「城を強くすれば国が強くなる」だと,人数の多い勢力が有利になってしまいます。「信Onは合戦で勢力との決着を付ける」というところは守りつつ,築城システムが加わることで,新たな変化が生まれると考えています。

4Gamer:
 なるほど。実は(合戦の)シーズンが終わったら城がどうなってしまうんだろうと思っていたんです。

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川又氏:
 シーズンごとにリセットされたら,城を造るモチベーションがなくなってしまいますから(笑)。合戦で天下統一を決めていくという大筋の設計に変化はないですが,そこに築城が加わることで「あれ,この勢力ちょっと強くなった? 築城がうまい人が集まったのか?」みたいなことを起こしたいなと思っています。

4Gamer:
 築城が本格的に実装された次のシーズンは,プレイヤー同士の城攻めによる合戦の影響が大きくなりそうですね。

川又氏:
 長くサービスを続けていると,シーズンごとにマンネリ化してしまうところがあります。プレイヤーの皆さんに築城システムという新しい遊びを体験してもらいつつ,城という視点から戦国の世に変化が,そして国勢の戦いにも起こる変化をお楽しみいただければと思います。

4Gamer:
 どうなるか楽しみです。先ほど城のレベルについて話されましたが,同等レベルのプレイヤーの城でないと攻められない……要はマッチングしないといった仕組みがあるのでしょうか。

川又氏:
 あります。自分より低いレベルの城には攻められなくする予定です。そうしたマッチングは一番大事なところだと思いますので,しっかり作っていきたいと思います。

4Gamer:
 対戦回数や対戦間隔に制限などを設ける予定はありますか。

川又氏:
 ある程度の制限を検討しなくてはと考えていますが,ガンガン攻めたい方もいるでしょうし,なるべく制限はなくしたいです。ただ,やはりMMORPGなので,プレイ時間の差による有利不利は皆さん気にされると思います。ですので,プレイ時間だけでは有利にならないよう,工夫しなくてはと考えています。

4Gamer:
 分かりました。ところで,プレイヤーのなかには,シミュレーションじゃないですが,自分の城を自分で攻めて,弱点を確かめたいという欲求もあるのではないでしょうか。そういった機能については考えられてますか。

川又氏:
 それは考えてませんでしたね。理屈は分かりますが,実際に戦国の世でそれをやったらクレイジーですよね(笑)。ただ,プレイヤー同士の対戦が入ってくるあたりで,先ほど練習での戦闘を検討していると話したように,模擬戦ができる仕組みは入れたいとは考えています。


二つ名が付けられる称号システムでキャラをパワーアップ。新技能追加と同時にレベルキャップも80に


4Gamer:
 先ほど,城を攻めることで得られる「称号」があるとの話がありましたが,これは天楼の章で実装される「称号システム」に関わるものですよね。そもそも「称号」とは一体どのようなものなのでしょうか。

川又氏:
 一言で言うと,戦国武将の“二つ名”のようなイメージです。戦国時代には,例えば真田幸村なら「日本一の兵(ひのもといちのつわもの)」のような二つ名で呼ばれる武将がいます。それが,プレイヤーにとって1つの憧れみたいなものになるのではないか,という発想からスタートしてます。
 システムとしては,ゲーム内の様々な条件を満たすことで称号を獲得できます。称号は複数獲得できますが,その中から1つを選んで,自分のキャラ名の上に表示させられます。そして,称号を獲得していくと,自分の能力が強くなっていくという要素もあります。

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4Gamer:
 特定の称号を付けると特定の能力が高まるのではなくて,獲得した称号の数が増えると強くなるんですか?

川又氏:
 そうです。称号を選んで出したらではなく,称号を集めることがプレイヤーの強さにつながります。獲得称号数の合計値ボーナスというよりは,それぞれの称号でボーナスが決まっている感じですね。それを集めることで強くなっていくわけです。

4Gamer:
 入手できる称号は,全プレイヤー共通でしょうか。例えば,この称号はゲーム内に1人だけ,といった特別な物はありますか。

川又氏:
 基本的には全プレイヤーが同じ称号を獲得できます。ただ,ランキング的なコンテンツでトップを取った時に,一定期間名乗る権利を持てる称号も用意しようと考えています。

4Gamer:
 ランキングはともかく,気になるのが称号を獲得する大変さですが。

川又氏:
 チュートリアル用にサクッと取れる称号もありますが,どちらかと言えばじっくりと信Onをプレイしていく中で,1つずつ得ていくものが基本になります。

4Gamer:
 ところで,天楼の章実装前のプレイ実績は,称号の獲得の条件として反映されるのでしょうか。

川又氏:
 そこは検討したのですが,15年遊んでいただいているプレイヤーの方も結構多くて,例えば,「あのボスを倒したら称号を得られる」とすると,半数以上の方が導入直後に達成となってしまうんです(苦笑)。

4Gamer:
 あー,そうなりますよね(笑)。

川又氏:
 それは新しいコンテンツとしてどうなのかと思うので,チュートリアルの完了や戦国絵巻など1度しか獲得できないものを条件とする称号以外は,アップデート前の実績は反映させず,プレイヤーの皆さんが一斉にスタートする形になりました。

4Gamer:
 では,実装される称号の数はいくつぐらいあるのでしょうか。

川又氏:
 天楼の章実装当初で,約30個くらいですね。もちろん,アップデートで追加していく予定です。また,生産でしか得られない称号もあり,業物などの一級品を作れたときに得られる称号なども用意してあります。

4Gamer:
 分かりました。
 情報の公開順序と逆になりましたが,最後に「技能の追加」ついて教えてください。120個以上の新技能が追加されますが,通常のMMORPGなら,レベルキャップの開放とセットとなることが多いです。今回,技能だけを追加するのは何か理由があるのでしょうか。

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川又氏:
 実は同時にレベルキャップも開放して,75から80まで上がります。

4Gamer:
 ああ,未発表の要素もあったんですね。それなら納得です。レベルキャップの開放は,プレイヤーからの要望が多かったのでしょうか。

川又氏:
 要望自体はそれほど多くはないです。しかし,MMORPGの宿命としてレベルキャップを開放して,新たに強くなる要素を導入するというのは大事です。それを踏まえたうえで,プレイの幅を広げていかなくてはなりません。
 レベルキャップを開放することで上の幅を広げ,技能を増やすことで横の幅を拡張する。これにより,戦闘での立ち回りが変化したり,戦術が広がったりすることで,新しい体験をお楽しみいただければと思います。

4Gamer:
 レベルキャップ開放と新技能追加で,キャラクターは大きくパワーアップしますが,それらの力を発揮できるコンテンツは実装されるのでしょうか。

川又氏:
 上覧武闘祭という,NPCに挑むコンテンツがあるのですが,そこに2つの上位難度や新しい徒党が追加されます。

4Gamer:
 それは1日のプレイ制限などはないんですか。

川又氏:
 参加制限はとくにないです。何度でも挑めて,かつ報酬も新しい物を追加します。

4Gamer:
 レベル80向けの新装備は実装されますか?

川又氏:
 今回,生産は追加されませんが,上覧武闘祭で得られる報酬から,装備を新たに強化できるアイテムが手に入ります。

4Gamer:
 ちなみに上覧武闘祭に勝利するともらえる称号もあるのでしょうか。

川又氏:
 ええ,あります。

4Gamer:
 今回追加される技能とは別に,既存の技能の調整などは行われないんですか。

川又氏:
 必要に応じて調整を行っています。大きな変化はありませんが,プレイヤーの皆さんからご意見やご要望をいただいた技能に調整が入るといった感じです。

4Gamer:
 分かりました。天楼の章の柱といえるコンテンツは以上ですが,これらのほかに追加されるコンテンツはありますか。

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川又氏:
 追加というわけではないのですが,2つ調整をしなければというのがあります。
 1つは対人戦のバランス調整です。現在,合戦場などでの対人戦でも,一戦に1時間くらい掛かっています。昔のように緊張感のある対人戦に戻すため,回復量とダメージ量を調整して,緊張感があり,かつ集中力が続くちょうど良い戦闘時間になるようにしたいと考えています。

4Gamer:
 1時間の戦闘が45分ぐらいになる感じですか。

川又氏:
 30分ぐらいにしたいなと。

4Gamer:
 それはかなり早くなりますね。

川又氏:
 今は時間いっぱい戦ってようやく優勢勝ちが決まる,という戦闘が増えているので,それよりは,キッチリと勝ち負けを決められるような形にしたいですね。

4Gamer:
 なるほど。もう1つの調整案件は?

川又氏:
 現在,昼間にも合戦が発生するのですが,そちらの調整も行います。

4Gamer:
 平日の昼間ですよね? 一体,どんな調整を?

川又氏:
 昼間しかプレイできないという方もいるので,合戦が開催されること自体は問題ないのですが,昼間は夜よりも参加される方が少ないわりに,昼の陣の勝敗が国勢に対する大きなウェイトを占めているんです。

4Gamer:
 1勝の重みというか,実質的な勝利の価値に差が出てしまっているんですね。

川又氏:
 ええ。今まで踏み込めなかった部分になりますが,参加される規模に応じて,勝利の比率がなるべく公平になるような調整をします。皆さん一人一人が勝利に貢献した分が,平等に評価されることで,昼も夕方も夜も面白い合戦にしていきたいです。

4Gamer:
 実装しても,しばらく調整が必要になりそうですね。

川又氏:
 いえ,それも難しいんです。シーズン中にルールがコロコロ変わるのはよろしくないですから。1回決まったルールを最大限利用して勝ったのに……なんてことにもなりかねません。
 ですので,まめな調整はできませんが,シーズンごとに調整をする形になると思います。もちろん,これは何が何でも守り通さねばならないものではないので,状況によっては早期の変更もあり得ます。

4Gamer:
 大変そうですが,頑張ってください。
 ところで,天楼の章ではプレイヤーからプロモーション用のキャラクターを募集するといったこともされてましたが,これはどういった経緯で行われたのでしょう。

川又氏:
 15周年を記念した拡張パックを作るにあたって,イメージビジュアルに城を採用するのはすぐに決まりました。ただ,いつもはメインキャラを作ってイメージを固めていくのですが,デザイナーと相談していて「プレイヤーの皆さんが主役みたいな絵を作るのもアリなんじゃない」というアイデアが出たんです。そこで,15周年を記念してパッケージに出ていただくモデルさんをゲーム内のプレイヤーの皆さんから募集しよう,という企画がスタートしました。

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4Gamer:
 なるほど。

川又氏:
 その後,Twitterで「今のスクリーンショットでも昔のスクリーンショットでもいいから送ってください」とモデルさんになっていただける方を募集したんです。そうしたら応募総数が400を超えまして。

4Gamer:
 おお,結構な数ですね。

川又氏:
 応募数は400以上ですが,中には「今日の1枚」みたいな感じで毎日送ってくださるプレイヤーさんもいました。毎回,ポーズや撮影場所が違っていて,撮影場所は関係ないんだけど,なんて思いながら私も毎日楽しみにしてました。たくさんの方にご応募いただけて,とても感謝しています。

4Gamer:
 では,最後に2019年の展望と,天楼の章を楽しみにしている読者へのメッセージをお願いします。

川又氏:
 天楼の章でのテーマとして選んだ「城」は,今年1年のキーワードになると思います。日本各地にはたくさんの有名な城がありますが,そういった城を実際に攻めてみたり,侵入してみたり,攻略してみたりを体験できるアップデートをしていきます。天楼の章を通じて,戦国の世をより楽しんでいただけるような1年にしたいと思います。
 また,アップデート当日には,帰参者向けのキャンペーンや期間中毎日「信長コイン」がもらえるキャンペーンもスタートしますので,現在遊んでいただいているプレイヤーの皆さんはもちろん,しばらく離れていたプレイヤーの皆さんも,この機会に新しい信Onを体験していただければ嬉しいです。

4Gamer:
 本日はありがとうございました。

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